はいどーも。
アルコールエンジンのファイナンシャル・プランナー、あらきです。
前回に引き続きもしも相続シリーズ・犬神家一族の場合の続きです。
もしも、もしもですよ、あの犬神家一族の相続問題が現代法のもとで起こったならば!
前回のブログで犬神家の家族関係とかおさらいしてくださいね!
さてさて。
犬神財閥のご当主、犬神佐兵衛の瀕死の状況で遺言はどうだったのか?
ざっくり言うと、犬神佐兵衛の恩人の親族、珠代が犬神佐兵衛の孫に当たる佐清・佐竹・佐智と結婚することを前提に財産を相続させることを遺言として残します。
これを拒むならば、犬神咆哮会という財団に全財産を残します。
しかしながら、珠代が結婚相手を選ぶ前に死んでしまったら、とか、佐清・佐竹・佐智の孫たちが亡くなったら、妾の子供である○○に財産を残す、という遺言でした。
まぁね、この↑の文章。
ツッコミどころは「珠代」と「相続させる」ってとことですよね。
珠代はいうて恩人の血縁だから、相続じゃないですよね。遺贈ですよね。
遺贈って?
条件付き贈与ですよね。
死亡することを条件とした贈与。
相続との違いはそこですよね。
相続は一定の関係者に繋がれるもの。つまり、法定相続人。
珠代は犬神佐兵衛と血縁関係ではないのですから、法定相続人にはなりえない。
ん?
でも、佐清・佐竹・佐智は血縁だろ?それと婚姻関係なら血縁みたいなもんじゃない?
そう、そういう意見もあるでしょうね。
でもね、佐清・佐竹・佐智がそういう相続人の位置づけになるには、それぞれの親である、松子・竹子・梅子がいるからダメなんですよ。
現代の相続法では
犬神佐兵衛☓女1=松子
犬神佐兵衛☓女2=竹子
犬神佐兵衛☓女3=梅子
犬神佐兵衛☓妾=○○
という関係上、法定相続人は松子・竹子・梅子・○○の4人に限定されることになります。
佐清・佐竹・佐智が相続人になるにはそれぞれの親である松子・竹子・梅子が死んでなければなれないのです。
現代の相続法では、通常であれば被相続人=亡くなった方、相続人は配偶者と子、親、兄弟姉妹という順番で資産が分配されますね!
法定相続分は、相続人が配偶者とその子の場合は配偶者1/2と子どもたちで1/2の均等割、というように相続人の位置づけによって配分割合が変わってきます。
ただ、前述の遺言があります。
ほぼほぼ遺贈ですけどね。
遺贈っていうのは死亡を条件とする贈与なわけですから、相続による財産の取得と贈与による財産の取得と、税率が異なってきますね。
税金を徴収する側だったら、今回の犬神佐兵衛の遺言状、めちゃくちゃ後押しして税収たくさんあげたいとこですね!
よく、年110万円以内の贈与なら無税とかいってチマチマ財産分けしておいて相続税対策としているのもあるようですが、そこのところはきちんと贈与契約書を作成して書面に残しておかないと税務調査でめんどくさいことになるかもしれないっぽいですよ!
ここのところも後日お話したい重要なポイントですね!( ・∀・)ノ
で、本来の犬神佐兵衛の子たち、松子・竹子・梅子と○○の4者は遺留分減殺請求というところで、その訴えを起こして、遺言状の「珠代に全財産を残す」というところを阻害できたわけです。
残りの1/2については珠代と松子・竹子・梅子の子供たちのうち誰か、というシナリオになったらそれぞれウハウハするわけですよ、つまり当たりくじが1/3の確率っていう。
そこで満足すればよかったのに。。。。
そういうところをアドバイスしてあげない顧問弁護士はやはり亡き犬神佐兵衛の顧問弁護士というところでしょうか。
でなければただのボンクラ弁護士なのでしょうか。
遺族すなわち松子・竹子・梅子とは顧問契約を締結してないから教えてあげなーい!なのでしょうか。
商売根性あるならそういうアドバイスをしてあげて恩を売って新しい顧問先を開拓するっていうところ、やると思うんですけどね。
商売っ気がないのか関わりたくないと思ってるかどちらかですかね。
犬神佐兵衛の場合、配偶者がいないという状況でしたので、相続財産の半分について、松子・竹子・梅子は遺留分減殺請求を起こせば、全財産の1/6ずつを相続できたはずなのです。
この時点で○○はでてきておりませんし、その犬神佐兵衛の実子であるという証明もできていなかったのですから。
○○がでてきても、もっかい遺産分割協議とかやれば減額にはなりますがそれでも全財産の1/8ずつは確保されます。
犬神財閥って言われるくらいだから、その1/8でも相当なもんだと思いますよ、えぇ。
でもね、欲って怖いですよね。
自分の子供が珠代と婚姻関係なら全部支配できるようなもんですから。
ましてや、○○の存在。
だってその昔、犬神佐兵衛の妾、青沼菊乃をいびり倒して追い出した張本人たちなのですから。
生きてはいないだろう、と思ってはいても、やはり後ろ髪を引かれる思いはあったかもしれませんね。
ネタバレですので前回を通じて結末がお楽しみな方は読んじゃダメなブログですよ( ・`ω・´)b
犬神佐兵衛の妾、青沼菊乃の子供、○○は青沼静馬であり、佐清に成り代わって犬神家に松子の子供として復員兵の姿で登場していたのですから。

母さん、僕です!スケキヨです!
ミステリにおいて仮面の中身って誰かわからんですからねぇ。。。(´・ω・`)
で。
青沼静馬と本当のスケキヨが入れ替わりながら事件がわけわかんないことになっていくっていうところがこのお話のキモになっていくんですねぇ。。。
でもね。
そもそもね。
松子・竹子・梅子が遺留分で満足しとけばよかったわけなんですよ、そうしたら事件も起きないんですよ。
プラス、自分の子供のうちの誰かが珠代とくっつけばウハウハっていうプランで高確率の年末ジャンボにドリーミングしておけばよかったんだと思うんですよ。
それなら当確1/3で大当たりなんですから。
無論、青沼静馬という生きているか死んでいるか(この段階では)わかんない相続人がいることですから、そこはとてもやりづらい申告だったと思いますけどね。
まずね、松子が弁護士の部下の若林さんにカネを握らせて遺言状の中身を盗み見る。
↓
珠代がなんか妙に事故めいた事象に巻き込まれて死にそうになってばっかり。
↓
若林さんが金田一耕助に相談する。
↓
金田一耕助が事件に乗っこむ。
↓
若林さん死亡
↓
犬神佐兵衛が寿命で死亡
↓
松子があれやこれやで大暴れ。
↓
それぞれ未遂のところを青沼静馬がトドメを指す。
↓
謎の死体があっちもこっちもてんやわんや。
↓
金田一耕助がネチネチ調べ上げて告発。
↓
自害による解決っぽい落ち。
20行で終わる犬神家の一族!完!!( ・∀・)
おいおい。いいのかそのやっつけ方で!
いや、だからね。
つまりはね、遺留分減殺請求っていう手法が当時マイナーだったかもしれんけどさ、要は松子が欲出さなかったら事件起こってないじゃないの。
と、いう落ちにまとまるんですよ。
で、顧問弁護士の部下の若林さんが盗み見をする罪悪感から珠代を被害者とする事故めいたものが起こったから、ビビリが金田一耕助さんに相談したから映画にまでなっちゃったっていう、そういうお話に強引にまとめることができそうなお話なわけなんですよ。ええ。
で、松子がおとなしく遺留分の犬神財閥の総資産の1/8で満足して、若林さんがビビリじゃなかったら、少なくとも死者は出るか出ないかギリギリのとこでまとまってたんじゃないのかな、と思うわけです。
珠代も好きに相手選んでいいわけだし、資産に目がくらんで一族の誰かを選んでもそれはそれでウハウハな人生送れただろうし、珠代がうっかり事故的に死亡しても、少なくとも遺留分減殺請求で犬神咆哮会に寄付される前に松子・竹子・梅子はそれなりの資産を相続できただろうし。
そしてそもそもね、遺言状の盗み見ができなければなんも起きなかったんじゃないの?っていうね。
ここ。
自筆証書遺言の保管制度の創設、そろそろ年の暮れに出す話じゃなかろうと思うのですが、法改正によりスタートしたこの制度。
これが犬神佐兵衛の死期にあったならば、事件は起きなかったんじゃないのかな、と思うわけですよ。( ・∀・)
さてさて、次回はここのところをもうちょっと深堀りしていきたいと思います!
まだ続くのかよ?(;・∀・)
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それではまた次回!
アディオス!アミーゴ!!( ・∀・)ノ
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